「今日はどの色にしよう?」サンドアートを始めるとき、まず最初に選ぶのは「色」。何気ないその選択の中に、実は今の自分の心が映し出されているかもしれません。
その日の気分で、選ぶ色が変わる
ワークショップで面白いなと思うのは、同じ人でも来るたびに選ぶ色が違うこと。
「前回はピンクだったのに、今日は青を選んだんですね」
そう声をかけると、「なんでだろう?今日はなんとなく青の気分だったんです」と返ってくる。
「なんとなく」——その感覚が、実は大切なんです。
疲れているとき、元気なとき、ワクワクしているとき、落ち着きたいとき。私たちの心は、無意識に「今必要な色」を選んでいるのかもしれません。
「私、こんな色が好きだったんだ」
参加者さんからよく聞くのが、この言葉。
「普段は無難な色ばかり選んでたけど、オレンジがこんなに好きだったなんて知らなかった」
「黒って暗いイメージだったけど、作品に入れたらすごくカッコよくなった」
「いつもピンクを避けてたのに、今日は自然と手が伸びた。なんか嬉しい」
日常生活では、「自分らしい色」を意識することって少ないですよね。服も、インテリアも、なんとなく無難なものを選びがち。
でも、サンドアートの色選びでは、誰の目も気にせず、自分の「好き」に素直になれる。その体験が、ちょっとした自己発見につながるんです。
色が教えてくれる、今の心の状態
色には、それぞれ意味があると言われています。
- 赤……情熱、エネルギー、行動力
- オレンジ……温かさ、社交性、創造性
- 黄色……明るさ、希望、知性
- 緑……癒し、バランス、成長
- 青……冷静、信頼、安らぎ
- 紫……神秘、直感、精神性
- ピンク……愛、優しさ、女性性
- 白……純粋、清潔、リセット
- 黒……強さ、威厳、自立
もちろん、これは一つの見方に過ぎません。でも、自分が選んだ色の意味を知ると、「なるほど、だから今日はこの色だったのかも」と腑に落ちることがあるんです。
「選ばない色」にも意味がある
逆に、「絶対に選ばない色」というのも面白いポイント。
「黄色だけはどうしても使えない」「緑はなんか苦手」——そんな声を聞くこともあります。
避けている色には、もしかしたら自分でも気づいていない何かが隠れているのかもしれません。過去の記憶だったり、今の心のブロックだったり。
そして、ふとした瞬間に「今日は使ってみようかな」と思える日が来ることもある。それは、心が少し変化したサインなのかもしれませんね。
子どもの色選びは、もっと自由
ワークショップで子どもたちを見ていると、その自由さに驚かされます。
赤と青と黄色を全部入れる。ピンクの隣に黒を置く。普通なら「合わない」と思う組み合わせを、迷いなく選ぶ。
大人は「これとこれは合うかな」「変じゃないかな」と考えてしまう。でも子どもは、そんなことお構いなし。
その結果、すごく個性的で、すごく素敵な作品ができあがる。
子どもたちを見ていると、「自分も、もっと自由に選んでいいんだ」と気づかされます。
色を通して、自分と対話する時間
サンドアートの時間は、色を通して自分と対話する時間でもあります。
「今日はなぜこの色を選んだんだろう?」「この組み合わせが気持ちいいのはなぜ?」「次はどんな色を使ってみたい?」
そんなことを考えながら作っていると、普段は見えない自分の心が少しずつ見えてくる。
自分のことなのに、自分で知らなかったこと。それに出会えるのが、サンドアートの面白さのひとつなんです。
あなたは、何色を選びますか?
もし今、目の前にたくさんの色の砂が並んでいたら。
あなたは、どの色に手を伸ばしますか?
その色が、今のあなたの心を映しているかもしれません。
ぜひ一度、サンドアートで「色と心の対話」を体験してみてください。
色を通して自分と出会う体験を
ワークショップでは、たくさんの色の中から自由に選んで作品を作れます。あなただけの「色の組み合わせ」を見つけてみませんか?
原野 玲未REMI HARANO
サンドアート講師 / Webエンジニア / 5児の母
福岡県在住。日本サンドアート協会認定講師として年間100件以上のワークショップを開催。5人の子育てをしながら、サンドアートの魅力を伝えています。